
お経とは
お釈迦様の説かれた教えを、後の弟子たちが文字として書き記したものです。多くのお経は、冒頭に「如是我聞(にょぜがもん・このように私は聞いた)」という言葉から始まり、弟子がお釈迦様の説法を直接聞いて伝えた、という形式をとっています。
「仏説」がつくお経、つかないお経
「仏説阿弥陀経」「仏説観無量寿経」のように、タイトルに「仏説」がつくお経は、お釈迦様が直接説かれた教えであることを表しています。一方、「仏説」がつかないお経もありますが、これは教えの重要性が劣るという意味ではなく、成立の経緯や伝わり方の違いによるものです。いずれも、長い年月をかけて弟子たちから弟子たちへと大切に伝えられてきた、尊い教えであることに変わりはありません。
宗派による違い
「般若心経」のように多くの宗派で読まれるお経もあれば、日蓮宗の「法華経」、浄土真宗の「正信偈」のように、宗派ごとに中心となるお経が異なる場合もあります。
世界最古の印刷物も、実はお経だった
奈良時代、戦乱で亡くなった人々を弔うために、称徳天皇の発願で「陀羅尼経(だらにきょう)」というお経が、なんと100万巻も印刷されました。木製の小さな塔100万基それぞれに1巻ずつ納められ、10の大寺に分けて奉納されたと伝えられています。これが「百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)」と呼ばれるもので、印刷された年代がはっきり分かる印刷物としては、世界最古とされています。今も奈良の法隆寺には、当時のものが数多く残されています。それだけ多くの人が、お経の力に祈りを託してきたということかもしれません。
読経の意味
お経の内容を理解することも大切ですが、読経そのものが、故人への祈りであり、供養の行為でもあります。

