写経は、お経を一文字ずつ、丁寧に書き写していく修行です。文字を書くことに集中することで、自然と心が静まっていく効果があるとされています。

座禅は、坐った姿勢で呼吸を整え、心を静める、禅宗(曹洞宗そうとうしゅう臨済宗りんざいしゅうなど)の修行法です。何かを考えるのではなく、考えが浮かんでは消えていくのをただ見つめる、という時間を持ちます。

一文字ごとに三度、礼拝する

写経には、「一字三礼(いちじさんらい)」という、特に丁寧な作法が伝えられています。文字通り、一文字を書くごとに三度礼拝する、という作法です。平安時代、国中に疫病が流行った際、嵯峨天皇がこの一字三礼の心をもって般若心経はんにゃしんぎょうを写経し、災いが治まったという逸話も伝えられています。すべての写経でここまで丁寧に行う必要はありませんが、一文字一文字に込める心の重みを物語るエピソードです。